◆ Love Song ☆ Babyfaceとジャム&ルイスの幻のコラボレーション ☆ お蔵入りアルバム『A Love Story』も掘り下げる [楽曲 Pick Up !]
ORIGINAL 2008.11.27upに追記
Babyfaceは、2004年3月に6thアルバム『A Love Story』を発表予定でした。サブタイトルも"Romance is Back"。ベイビーフェイスらしいテーマです。このようにジャケも完成しています。しかし、発売直前になりフェイス自身その出来ばえに納得できずに中止にするのです。ライナーノーツによると、LA&BABYFACEとして絶頂を極めていたときに発表されたフェイス自身の2nd『Tender Lover』(1989年)の時も似たような事があった模様。この時は、そこまで延期されていないように思いますが、アルバムタイトルが当初の『Let’s Be Romantic』から変更されている。今作は、再びスタジオに入り1年かけて作り直し2005年にタイトル、ジャケも総替えして『Grown & Sexy』として発表されます。
Babyfaceは、2004年3月に6thアルバム『A Love Story』を発表予定でした。サブタイトルも"Romance is Back"。ベイビーフェイスらしいテーマです。このようにジャケも完成しています。しかし、発売直前になりフェイス自身その出来ばえに納得できずに中止にするのです。ライナーノーツによると、LA&BABYFACEとして絶頂を極めていたときに発表されたフェイス自身の2nd『Tender Lover』(1989年)の時も似たような事があった模様。この時は、そこまで延期されていないように思いますが、アルバムタイトルが当初の『Let’s Be Romantic』から変更されている。今作は、再びスタジオに入り1年かけて作り直し2005年にタイトル、ジャケも総替えして『Grown & Sexy』として発表されます。
私はProducerチーム、LA&BABYFACEもリアルタイムに追い、ボーカリスト、アーティストのBabyfaceにも魅了されていた一人です。しかし、1996年の4th『The Day』から、かつてのようなBabyfaceの楽曲に魅力を感じなくなっていました。
そうはいっても1996年度は、Produce(曲には関与せず)したエリック・クラプトンの「Change The World」がグラミーの最優秀レコードを受賞。1995年、96年、97年の3年連続最優秀Producerを受賞という偉業もなしとげまさに絶頂期なのですが・・・
そして、フェイス自身もレーベルをクライブ・デイヴィス率いるアリスタに移籍し、イメチェンも図ります。当時、新鋭として注目されたファレル・ウイリアムスとチャド・ヒューゴのザ・ネプチューンズも起用し「There She Goes」も制作、これまでのメロウ路線だけでないHip Hop Tasteも込めて攻めた2001年の5th『Face 2 Face』のスタンスは素晴らしかったけど、個人的にははまらなかった。ジャケもこれまでにないWildなベイビーフェイス。
そうはいっても1996年度は、Produce(曲には関与せず)したエリック・クラプトンの「Change The World」がグラミーの最優秀レコードを受賞。1995年、96年、97年の3年連続最優秀Producerを受賞という偉業もなしとげまさに絶頂期なのですが・・・
そして、フェイス自身もレーベルをクライブ・デイヴィス率いるアリスタに移籍し、イメチェンも図ります。当時、新鋭として注目されたファレル・ウイリアムスとチャド・ヒューゴのザ・ネプチューンズも起用し「There She Goes」も制作、これまでのメロウ路線だけでないHip Hop Tasteも込めて攻めた2001年の5th『Face 2 Face』のスタンスは素晴らしかったけど、個人的にははまらなかった。ジャケもこれまでにないWildなベイビーフェイス。
そして、次作でロマンティストの彼の原点回帰でもあるような『A Love Story』というタイトルのアルバムが制作されるのです。
お蔵入りとなった『A Love Story』を掘り下げるには、手直しされて発表された『Grown&Sexy』と比較する必要があります。
まず『A Love Story』の収録曲です。(赤字は『Grown&Sexy』収録)
1 God Must Love You
2 Red Dress (Bonus Track)
3 Gettin' To Know U
4 Makin' Love
5 Love Song (Jam&Lewis!)
6 The Sentimental Reasons
7 The Loneliness
8 Wish That I Could Tell You
9 Together Forever
10 Still My Boo
それまでBabyfaceのアルバムは、発売と同時に購入していましたが、ちょっとクオリティーが落ちていた印象をもち始めていたため『Grown&Sexy』はけっこう遅れて購入していました。しかし、当初の描いていたイメージと違っていいアルバムでした。入りやすいアルバムでもありました。成熟した大人のアルバムにも思えました。
『A Love Story』からは4曲セレクトされてますが、この選曲を見て逆に『A Love Story』のコンセプトがあらためて見えた気がします。
前述のように『A Love Story』のサブテーマに“Romance is back”とあります。『A Love Story』の1曲目は、「God Must Love U」(『G&S』では11曲目)。レコード針のジリジリ音もかすかに聞こえ、レトロな雰囲気がいい。『A Love Story』はギターをアクセントにそういうレトロ調なTasteがあちこちに感じられた。『G&S』の方がキャッチーだけど、アルバムのトータル感は『A Love Story』がいい。ジャズスタンダード「ムーンライト・セレナーデ」のカバーの「Together Forever」はお蔵入りするにはもったいない。すごくロマンチストなフェイスにピッタリの曲。
そして、その『A Love Story』のコンセプトにそってジャム&ルイスとBabyfaceがコラボするのです。その曲が「Love Song」。正直、サウンドにジャム&ルイスの感触がなくてクレジット見なかったら、Jam&Lewis Produceってわかりませんでした。80年代後半から90年初期くらいまで、Jimmy Jam & Terry LewisとLA&BabyfaceがR&Bの東西横綱って感じでしたからね。Babyfaceも元々ジャム&ルイスのプロデューススタイルを目指していたわけですし、この出会いすごい事。サウンドの幅の広さは、ジャム&ルイスの方が勝るけど、楽曲のよさはLA’FACEって事もいわれてました。Babyfaceの曲をジャム&ルイスがProduceするのが理想系ともいわれてました。(100%賛同はしないけど)
「Love Song」のライターのクレジットは確認できないのですが、Produced & Arranged by Jimmy Jam & Terry Lewis for Flyty tyme productions & Babyfaceとあります。
アルバムサンプラー
『A Love Story』ではジャム&ルイスとベイビーフェイスは3曲を共作したというようなインタビュー記事を見たのですが、確認できたのはこの曲のみです。
最強職人Producerのジャム&ルイスのスタンスとしては、今作でBabyfaceが掲げる"Romance is Back”を意識して、アコースティックに仕上げた印象です。しかし、この奇跡のコラボ曲は、なんと『Grown&Sexy』に収録されていません。でもある意味納得してしまうのもちょっと悲しい。個人的には、すごく夢見た組み合わせのひとつなのですが・・・Babyfaceのキャッチーなメロディラインは感じられず、これほどジャム&ルイスSOUNDを聞いてきた私的にも、クレジットをみなければジャム&ルイスProduceとわからないほどの渋すぎる楽曲なのです。
当初『A Love Story』はそこまで素晴らしいアルバムのように思えませんでした。Faceがこれほどシーンに受け入れられたのは、キャッチーであり、メロウで、時は切ない素晴らしいメロディーライン。近年、それが薄れた感じでしたが、『A Love Story』は聞き込むとかなり味がでてくる。”Romance is Back"というサブテーマもジワジワ染みてくる。ただ発表してても爆発的なヒットにはならなかったかもしれません。
そういうわけで、売れるアルバムを目指しつつ、”Romance is Back"という『A Love Story』のコンセプトも織り交ぜつつ『Grown & Sexy』が完成されたと思います。3rd、4thのフェイスの感触も感じさせつつ、さらに成熟した大人のTasteを感じます。個人的には、ジャケがいまいちだな~。
さて2007年にアルバムが発表されますが、メロディーメイカーのBabyfaceのオリジナルではなくカバー主体というのはなんか寂しい感じもします。次のオリジナルアルバム発表時はすぐに購入したいと思います!
さて2007年にアルバムが発表されますが、メロディーメイカーのBabyfaceのオリジナルではなくカバー主体というのはなんか寂しい感じもします。次のオリジナルアルバム発表時はすぐに購入したいと思います!
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