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◆ 紅白落選、和田アキ子はすごいボーカリストなのか!? ジャム&ルイスがProduceしたのに際し、考える [JAPANESE & ASIA]

                                                                                                               ORIGINAL 2016.12.31Up
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 2021.12.19『情熱大陸』で歌手・和田アキ子をとりあげていた。”歌手・和田アキ子でありつづけること・・・満身創痍の71歳が見せる矜持”という番組紹介。芸能界の女番長とか、ご意見番とか、ファミリー的な芸能人も多くて、忖度したりする人もいるかもしれないけど、オレはなんのしがらみもないので、思った事、感じた事をそのまま記すだけだけど、和田アキ子さん、71歳にはみえない。若々しい。これは率直に思った。右目の視力がほとんど失われているというのは驚いた。71歳になっても満足することなく追い求めているのはすごいと思った。
 今回、この番組を見て、この方って真面目で裏表のない人なんだろうなと。『アッコでおまかせ』で共演している峰竜太さんは「かなり丸くなった」って言ってたけど、たしかにって思う。昔はもっとイケイケ感あったよな。それがボーカルにも表れていた感じもする。
 私が、今回和田アキ子さんをなぜ取り上げたかというと、2015年にジャム&ルイスが和田アキ子を手がけたからなのです。以前Upしていた記事ですが、このタイミングで再Upです。以下2016年12月31日にあげた記事です。(一部、修正、加筆してUpしています)

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 和田アキ子の紅白落選が話題になっていますが、正直なところ、興味はなかった。(紅白自体、熱心に見る方でもないので)ただ、昨年(2015年)ジミー・ジャム&テリー・ルイスが和田アキ子を手がけたというのは衝撃だった。

 私のBlogを見ていただいている人にはジミー・ジャム&テリー・ルイス(通称:ジャム&ルイス)はお馴染みだとは思いますが、あらためて紹介すると、米国音楽シーンに君臨するTop プロデューサー。R&Bプロデューサーではありますが、ビルボードで16曲のNo1シングルを生み出しています。グラミーでも最優秀プロデューサー部門のノミネートの常連(受賞は1986年の1回のみだけど)。



 ジャム&ルイスが音楽シーンで最高のプロデューサーと言われるのは、R&Bのカテゴリーに収まらず、幅広いその音楽性と自分たちで書く素晴らしい楽曲、その中でアーティストの魅力を最大限に引き出す楽曲をアーティストとともに作り上げるスタイル。そしてそれらの曲がヒットする。
 プロデューサーとしての歴代ビルボード1位獲得曲数は、ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンが23曲で1位、2位はエルヴィス・プレスリーを手がけたスティーヴ・ショールズが16曲。そして今現役のジャム&ルイスが16曲(のはず、そのうち9曲がjanet jacksonと)でならぶ。ビートルズとプレスリーといえばもう文化、歴史の領域。そこにR&Bプロデューサーのジャム&ルイスが3位につけているという事が素晴らしい。

 *2019年時ランキングデータ
 1位  George Martin(ジョージ・マーティン) 23曲(ビートルズ
    
2位  Max Martin(マックス・マーティン)22曲(ケイティ・ペリー、テイラー・スウィフト)
    
3位  Jimmy Jam & Terry Lewis(ジャム&ルイス)16曲(ジャネット・ジャクソン他
    
〃    Dr.Luke(Dr.ルーク)    16曲(ケイティ・ペリー、ケシャ等)
     〃 
  Stephen H Sholes(スティーヴン・H・ショールズ)16曲(エルヴィス・プレスリー)


 2015年も久々にジャネットとタッグを組んで『UNBREAKABLE』を発表。シングルのビックヒットはでなかったけど、アルバムチャートでビルボード1位に輝く。ジャム&ルイス名義のリーダー作が今年でる予定という情報で、彼らも2016年を楽しみにしていてほしいと言っていたけど、その後情報流れてきません。(2021年に『Jam&Lewis Vol.1』として発表)
 ジャム&ルイスが手がけたアーティストは、ほんとに幅広い。ジャネットの他にも、ビックネームを上げると、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、マライア・キャリー、ビヨンセ、メアリーJブライジ、TLC、アッシャー、ボーイズⅡメン etc・・・、白人アーティストではジョージ・マイケル、スティング、エルトン・ジョン、ロッド・スチュアート等すごい名前ばかり。
 さらに日本でも、宇多田ヒカルちゃん、クリスタル・ケイ、ZOEY(←メジャーじゃないよね)。最近、MIYAVI(みやび)っていう凄腕ギターのアーティストもロックな感じでProdueしてた。そして和田アキ子ですよ。
 

 最近、ジャム&ルイスも日本人アーティストやアジア系アーティストも(それもあまり知らないような)ちょこちょこ手がけていたので驚かなくなりましたが、和田アキ子を手がけたというのはかなり驚いた。どういう経緯なんでしょう??ただジャム&ルイスサイドも、ビジネス的なものだけでは動かないと思うのだけど。アーティスト、ボーカリスト、和田アキ子の力量を認めた上で引き受けたのだと思う。
 さらにインタビュー記事やクレジットを見ると、ジャム&ルイス自らソングライティングもしている。クレジットも見ると、取り巻きの名前も少なくシンプルなJimmy Jam & Terry Lewisのクレジット。和田も「あのジャム&ルイスが曲を書いてくれた」と大喜び。
 タイトルは「Day Dream」。そして、EXILE SHOKICHI(ショウキチ)とのDUO。

和田アキ子 - Daydream feat. EXILE SHOKICHI【『WADASOUL』iTunes配信中・CD=11.18発売】

 
 実は、最近聞きました・・・和田アキ子さんのアルバムを買うのは初めてです。
こうして和田アキ子のアルバムもMy コレクションに加わる事となった。ジャム&ルイスが手がけてなかったら購入する事はなかったと思う。

 初めてきちんとボーカリスト・和田アキ子を聞きました。現在、66歳(アルバム制作時には65歳か)なのか~とちょっと驚く(もう少し若いかと思った)。で和田アキ子のボーカル、一聴するとそこまでひきこまれる感じがない。このアルバム『WADASOUL』と謳っているけど、正直、ソウルさもそんなに感じない。
 なんだろうビブラートがストレートに入ってこないというか、ほんのちょっとなんだけど微妙に音程が外れてるとこもあるし、なんかビブラートで誤魔化していないか?って思いが出て「和田アキ子って、そもそもボーカリストとしてそんなにすごいのか?」とか曲以外の事が浮かんできて集中できないというか・・・
 エグザイルのショウキチは、これまた初めてのボーカル聞きだけど、めちゃうまい。なので和田のボーカルと比較すると、ビブラートの違いが明確に感じてしまう。エグザイルのリードってタカヒロじゃないの?とかEXILE自体の構成もよく知らないのに語るのも恐縮ですが、タカヒロよりショウキチの方がボーカリストとしての実力は上回っている気がする。そして、ショウキチのボーカルはストレートに入ってくる。でもアッコさんのパートになると、特に2つめの入りの箇所とかボーカルにモヤモヤしてしまうという。。

 和田アキ子は1968年、18歳でデビュー、デビュー当時のキャッチ・コピーは和製リズム・アンド・ブルースの女王。なんか疑問符もついてしまう。

 で今の和田アキ子を聞いただけで和田アキ子を語るのは失礼だと思い。ボーカリスト・和田アキ子をしっかり聞こうと思い、和田アキ子のベスト盤を聞いてみた。でちゃんとBOSEのステレオで聞いてみた。初めてコンポで聞いてみたら、聞いてみたら和田アキ子すごかった。

 めちゃうまい。めちゃR&Bじゃんって。R&Bというかブルース色が強く、和田アキ子ワールドを作っている。若い頃の和田アキ子のボーカルとグルーブはすごい。
 1974年の「古い日記」、「あの頃は、はっ」ってよくネタになるけど(ネタにするから色物感が増しちゃうんだけど)、ジャームス・ブラウンばりのグルーブ。ボーカルもめちゃパンチあるけど、sensitiveでもある。「笑って許して」もこうして聞くと名曲だわ~。しみる。
 「どしゃぶりの雨の中で」は和製R&Bと言われるのもわかるすばらしい世界観とボーカル。2003年のタイガー&ドラゴンの曲は、最近の曲だけど、このボーカルも超ブルースで味わいがある。クレイジーケンバンドのボーカル横山剣が「和田アキ子をイメージして作った」というのもよくわかる名曲。
 いや~あらためて和田アキ子ってすごいボーカリストだったんだと、思い知った。

和田アキ子ベスト・ヒット

和田アキ子ベスト・ヒット

  • アーティスト: 和田アキ子
  • 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
  • 発売日: 2005/05/25
  • メディア: CD

 でも現在のボーカルは、やっぱ衰えてる。全盛期と比較するとやはり明らか。年齢とともにボーカル力が衰えるのはこの方だけの話ではない。私の大好きなソウルボーカリスト、アレキサンダー・オニールも相当衰えた。(でも現役で歌い続けているのはうれしい)それこそマイケルにだってそれは感じた。さらにボーカルの力だけでなくリズム感も絡んでくるんだよな。
 
 以前、和田さんと言えば喫煙ネタがあって、ボーカリスト、アーティストという割にはタバコとか吸っちゃダメだろって思いをもった事もあった(今は止められてるそうだけど)。
テレビでボーカリスト・和田アキ子を見てもひきこまれるものはなかった。普段のバラエティー感が強いので、ボーカリストとしてさらに厳しい目で見るところもあったと思う。
 紅白でも定番の「あの鐘を鳴らすのはあなた」も当時のボーカルで聞くとすばらしいのだけど、最近、実際のステージで聞くと、正直「なんでこのボーカルで紅白のトリなんだろう」って思う事もあった。ただ66歳でまだ現役というのがすごいと思うし、だからこそ本人に紅白にかける思いも並々ならぬものもあるのだと思った。
 
 そして前述のジャム&ルイスプロデュース曲も収録した2015年のこの『WADASOUL』。SOULという言葉が入っているように、R&B、ソウルへの思いは変わらないのだな~と思う。アルバム制作には、半年もかけたそうで、サム・スミスの「Stay With Me」のカバー、VERBALの参加曲等、Upからミディアム、スローとボーカリストとしてのこだわりを感じる。

WADASOUL

WADASOUL

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2015/11/18
  • メディア: CD

 そして、やっとのジャム&ルイスがProduceした「Daydream」にふれます。イントロは、しっとりとしたちょっとジャム&ルイス的な懐かしさも感じていい感じでの入り。打ち込みではなく生バンドスタイルなのか、ドラムもいい感じ(クレジットの詳細がないので誰が叩いているかわからない)。曲もいい感じ。日本語で歌われているのもあって、黒人ライターが書いた曲の雰囲気はうすい。そして和田のボーカルが入ってくる。
 DUOの相手のショウキチとの大人のLove Song。調べてみたら35歳の年齢差。恋人と言うより親子だな。その辺の組合わせもどうなのよと思うところはある。和田アキ子の世界観は出ていると思う。ただな~、正直、和田さんのボーカルそこまで絶品感がないのは正直な感想。

 今回、ちょっと辛口評になるかもしれないけど、私はこれまでいろいろなアーティストの楽曲聞きまくっていますし、素人ながらの音楽レビューも自分の言葉で記し、それなりに評価も得ている私の率直な感想なので容赦下さい。ただ、こうした機会がなければボーカリスト・和田アキ子に興味を持つことはなかった。こうして和田アキ子というボーカリストを知れてよかった。そして、ジャム&ルイスファンにも是非聞いて欲しい1曲。

 
和田アキ子、とことんボーカリストとしても活動し続けて欲しい。「あの鐘を鳴らすのはあなた」より、「古い日記」「どしゃぶりの雨の中で」「笑って許して」なんかをまた紅白でするのありだと思うんだけど。

 そういうわけで年の瀬、カーステで和田アキ子を聞きまくりのオレ。「あの頃は~ “ハッ” 」はクセになる。いつかビルボードとかで生アッコさん感じてみたい。それでは皆さんよいお年を~。

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